工 芸 品(昭和30年2月9日指定)

おおたち   こしらえとも   さんけまさよし
大太刀 拵共 三家正吉作 一口  大字弥彦 弥彦神社

 刀長7尺4寸(224cm)中心(なかご)3尺1寸(93cm)全長ほぼ志田大太刀にも等しい大物で、越後国高田の刀工三家正吉が天保14年(1843)に鍛えて奉納したものである。地は板目鍛え、刀文は中直刀(すぐは)、その整正たる仕上げにはいささかなゆるみもない。
 鞘巻(さやまき)太刀と称する拵(こしら)えの全部が、越後の工匠の製作であることも貴重である。鍔(つば)は新発田の渡辺寛敬書「神武不賊」を金象嵌(ぞうがん)してあり、虎の目貫は工匠斎藤芳彦一代の力作であるといわれる。

 (銘)奉納伊夜比古大明神之広前宝祚無窮親一王及文武臣僚天下万姓長久安寧
    天保十四年歳次癸卯二月日頸城郡高一田住人三家正吉作之


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